
最近体の衰えが気になる・・
年齢とともに体の機能は衰えていくものです。しかし、その衰えを放置していると、どんどん体が弱っていき、最終的には寝たきりになって介護が必要な状態になってしまいます。
そんな状態にならないためにも体動かすうちに筋トレを始めてみてはいかがでしょうか?
今回は高齢者にガッツリ筋トレをしてもらったら、どのような効果があるのか?ということを調べた研究をもとに解説しています。
高齢者の機能の低下とは
ブリティッシュコロンビア大学の健康と運動科学の教授であるジャコブ教授は、高齢者の機能と健康の低下を「脆弱性」と表現しています。
機能の低下とは
1.意図的では無い体重減少
2.歩行速度の遅さ
3.筋力の低下
4.大きな疲労感、
5.活動レベルの低下
などがあります。
これらを放置したままにしておくと、健康管理と機能的な自立の低下につながり、寝たきりの生活につながってしまう可能性が高いんですね。
これらの問題は、「筋力を維持する」ことによって対策することができるんです。そこで、ジャコブ教授の研究チームは高齢者に対してがっつり筋トレをしてもらうことにしたんですね。
高齢者にヘビーな筋トレを
ブリティッシュコロンビア大学の2020年の研究では、平均年齢65歳以上の21人の女性に12週間の運動プログラムに取り組んでもらいました。
運動プログラムの内容は
1.有酸素運動
2.バランストレーニング
3.柔軟性のトレーニング
4.高強度の筋トレ
で、運動プログラムをするグループと、しないグループがどのように身体の機能が変化するのか?を調べたんですね。
運動の頻度は週に3回で、1日あたり45分から60分ほどトレーニングしたそうです。その結果は、
1.運動したグループは歩行速度が改善し、握力も改善した!
2.さらに運動開始から「9週間目には効果」が見られるようになった!
つまり、高齢者でもガッツリと運動することで老化による身体機能の低下を改善することができたんですね。
研究者によれば、「高齢者は伝統的に、少ない負荷でトレーニングする傾向にある」が、「高負荷でトレーニングしても健康に問題がない」ということがわかったそうです。
ポイント
高齢者もガッツリ筋トレして問題は無い!
高齢者の筋トレまとめ
ブリティッシュコロンビア大学の研究では高齢者でも重い重量でガッツリと筋トレした方が、健康の維持につながるということがわかりました。
とはいえ、いきなりそんなに重い負荷でトレーニングを始めても、なかなか続けられないと思います。
新しい習慣を始めるときは「簡単にできる小さな習慣から始める」ことが大事なんですね。
なぜなら、難しい目標を立ててしまうと挫折して失敗してしまい、やる気がなくなってしまうんです。
例えば、「毎日腕立てを5回やる」とか、「家事をしながらスクワットしてみる」だとか、こういった日常生活の中で取り入れる簡単な運動から始めてみましょう。
運動の習慣化に成功したら、「【初心者向け】パレオダイエット式の「ゆる筋トレ」解説【1回15分でOK」」の記事でそう紹介してい「ゆる筋トレ」にチャレンジしてみてはいかがでしょう。
ダンベルの代わりにペットボトルを用意すれば自宅でも、すぐ取り組むことができる簡単な筋トレのメニューを紹介しました。
高齢の方でも取り組めるような内容になっているので参考にしてみてください。
寝たきりの生活になって将来的に家族に迷惑をかけないためにも、今の家から筋力の維持に努めていただいて、明るい老後生活を変えてみてはいかがでしょうか?それではまたお会いしましょう。
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参考文献
N.W. Bray et al.(2020)MULTI-COMPONENT EXERCISE WITH HIGH-INTENSITY, FREE-WEIGHT, FUNCTIONAL RESISTANCE TRAINING IN PRE-FRAIL FEMALES: A QUASI-EXPERIMENTAL, PILOT STUDY
N.W. Bray et al.(2020)MULTI-COMPONENT EXERCISE WITH HIGH-INTENSITY, FREE-WEIGHT, FUNCTIONAL RESISTANCE TRAINING IN PRE-FRAIL FEMALES: A QUASI-EXPERIMENTAL, PILOT STUDY