今日はブロガーや研究者のみなさんに残念なお知らせがあります・・。
それは、「難しい文章を書くほど、バカだと思われるぞ!」という研究の話です。
ええっ⁈と思いますよね。
実際、この研究に参加したスタンフォード大学の学生たちの86.4%が「学術的な文章を書く際に、わざと難しい単語を用いて、知的な印象を演出した」と回答しているんですね。
例えば、「しばらくの間」を「暫時的に」と言い換えるようなことですね。私の大学の教授も、「急いで」を「可及的速やかに」とかよく言ってましたけど、逆効果なんですねえ(笑)。
それでは、どんな研究か見ていきましょう!
頭が悪いエッセイはどっち?
これは、スタンフォード大学が2005年に行った実験で、学生たちに次の2つのタイプのエッセイを読んでもらいました。
1.難しいエッセイ。難解な単語や言い回しを使用。
2.簡単なエッセイ。簡単な単語を使用。
エッセイの内容は全く同じもので、表現だけを変えたんですね。そのうえで、「このエッセイを書いた人物は、頭が悪いと思うか?」と評価してもらいました。その結果は、
難しいエッセイは、「頭が悪いやつが書いた」と評価される傾向にあった!
感覚的には、頭のいい人ほど難しい文章を書きそうなものですけどね。さらに研究者たちは、「もしかして、文章の読みやすさが関係してるんじゃね?」と仮説を立てて、次の実験を行いました。学生たちに、
1.超読みにくいフォントでエッセイを読む。
2.普通に読みやすいフォントでエッセイを読む。
のパターンでエッセイを読んで、また書いた人間の頭の良さを評価してもらったんですね。今回もエッセイの内容自体は同じもので、「ただフォントを変えた」だけでございます。その結果は、
超読みにくいフォントのエッセイは、頭が悪いと評価される傾向にあった!
と、とにかく「あらゆる面で、読みやすい文章が知的だと評価される」という事実が証明される結果となりましたね。
これは、私たちの脳が、「簡単な情報を好む」せいだと考えられます。脳はすぐに楽をしたがる(私と同じ)ので、簡単な情報をすぐに信じてしまうんですね。シンプルな名前の人の方が信頼されやすい、なんて研究もあるぐらいなんです。
ブログを書く身としては、「これから気をつけねば・・」と震えております。頑張って知的に思われようっと。
説明がうまくなるには?
知的な人物だと思われるためには、わかりやすい文章を書かなければならない!ということが判明したわけですが、そのために気を付けなければいけない、もう一つのポイントが「説明力」です。
要は論理的に説明する能力のことですね。これが不足している文章は、「何が言いたいのかわからない・・」となってしまい、読み手からの印象を悪くしてしまいます。
対策としては、「結論から書く」ことが重要です。まずこちらの主張や結論を書いて、次に具体的な根拠や理由を説明する。最後にもう一度、主張を繰り返す。
例えば、今回の研究であれば、
主張:難しい文章を書くと、バカだと思われる。
根拠:なぜなら、研究によると難しい文章を読んだ学生は、書き手を頭が悪いと評価する傾向があったからだ。さらに、文章のフォントが読みにくいだけでも、書き手をバカだと評価する確率が高まった。
主張の繰り返し:読み手に知的だと評価されたいのなら、読みやすい文章を書くことを意識すべきだ。
のような構成を心掛ければ、説明力も高まるかと思いますよ!
論理的な説明力を高める攻略本として、「一番伝わる説明の順番 」をおススメしておきます。幅広い分野のコンサルティングを手掛けた著者による、説明が下手な人の理由や、自分の思考を整理するためのポイントを学ぶことができます。
また関連する記事として「「あれ」を使うと話をちゃんと聞いてもらえなくなるかもよ?オハイオ州立大学の実験」も紹介しますね。
使ってしまうと、聞き手の興味ややる気を削いでしまう「あの言葉」について解説した記事になります。今回の研究とリンクする部分も多いので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
それではみなさま、説明上手になって評価を爆上げしていきましょう!さよなら~。
今日の攻略本